2017年08月31日

真澄携帯小説2962話

「サトシ君にとって音楽とは」
「僕にとって音楽とは自分の生きざまと言えるかな。ミュージシャンにも二つあると思うんですよ。恋愛など想像して歌詞を書くタイプと、自分自信の思いや体験のまま歌詞を書くタイプ。僕は後者で自分自身の体験やメッセージを歌詞にする。だから生きることそのものが歌詞になるんですよ。その歌詞が最初に生まれ、その歌詞を引き立たせるための曲をつくるというパターンなんですよ」
続く
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2017年08月30日

真澄携帯小説第2961話

撮影を始める。
スマホをティッシュにもたれさせ固定する。
「さっ始まりました。コウヘイのユーチューBAR、ここには毎回いろんな方が出てもらいます。ユーチュバーの方をはじめ、様々な方に出てもらいたいと思います。第一回目のゲストはシェアハウスのルームメイト、ミュージシャンのさとし君です」
「こんにちわ」
「ではいろいろサトシとトークしていこうと思います」
こうして、コウヘイのユーチュバーとしての第一歩がスタートした。
続く
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2017年08月29日

真澄携帯小説第2960話

スマホで調べながらYouTubeのチャンネルを開設する。
「ユーチューBAR」
を開設することができたがよく考えると、誰もユーチュバーの知り合いがいてない。
どうしていくか。
そこで最初のお客さんは、シェアハウスのルームメートである、ミュージシャンのサトシ君に出て貰うことにした。
撮影する場所はシェアハウスのリビングで撮ることにした。
ビールの空缶をテーブルに置き雰囲気を出すことにした。
続く
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2017年08月28日

真澄携帯小説第2959話

ユーチュバーを調べてみる。
何かを体験してみる、やってみたというのをやっているユーチュバーが多い。 ガチャガチャを当たるまでやりつづける、納豆を混ぜ続けるとか、そういうタイプのものが多かった。
やってみたはある程度の資金が必要になる。
今のコウヘイには無理だった。
そうだ。
コウヘイはあるアイデアを思いつく。
「ユーチューBAR」というバーを開くのだ。
そこのバーの店員になり、いろんなユーチュバーを招いてトークする、それを配信するのだ。
コウヘイはユーチューBARを開設することにした。 続く
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2017年08月27日

真澄携帯小説第2958話

コウヘイはノマドになるために、生活スタイルにノマドを取り入れることにした。
カラオケのバイトが朝まである。
昼過ぎに起きて、そこからカフェに行くという生活スタイルにした。
カフェでパソコンをひらく。
そこで仕事できることを考えた。
コウヘイには資金というのがなかった。
資金がなくてもできること、それを考える。
そこに頭の上から降ってくるアイデアがあった。
コウヘイの頭の上にユーチュバーという文字が浮かんだ。
コウヘイはユーチュバーになることにした。
続く
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2017年08月26日

真澄携帯小説2957話

夢すら見つからないならで日々に追われる毎日、そんな時、「ノマド」という存在をネットで知った。
ノマドはオフィスを持たずにパソコン一つでカフェなどで仕事する人をいうようである。
小さなノートパソコン、もしくはスマホだけで仕事をする。
服装は自由である。
カフェでパソコン一つで仕事する。
それはあまりにかっこよく見えた。
どんな仕事がしたいではなく、仕事のスタイル、「ノマド」になりたくなった。
続く
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2017年08月25日

真澄携帯小説2956話

カラオケ屋さんでお客さんが多いときは目の前の仕事に追われ、それ以外のことを考える時間がない、ただお客さんがある程度落ち着き、待ちの状態になると、ふっと考えてしまう。
自分は何のために東京に来たのだろうかと。
地元の友達で、いち早く社会人になったものは毎日営業で必死だが先輩に飲みに連れていって貰ったとか、大学生になったものはサークルに入ったとか、ツイッターから情報が入ってくる。
自分はまだ夢を叶える所か、夢すら見つけることができずにいる。
そして掃除をしてクタクタになり、帰ってねるのであった。
続く
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2017年08月24日

真澄携帯小説2955話

夜中に働いて、朝御飯を食べる。
共同のシャワーに入りスマホを見ながらネットサーフィンをする。
気がついたらウトウトしていて、起きたら昼の1過ぎである。
そこから近所に出かけてご飯を買いにいく。
ほか弁を買ってワイドショーを見る。
二時過ぎから、これからどうしようと計画を練る。 自分が何をしたいのか、それをネットで探す。
いっそうのこと海外に行こうかと思うが、治安のこともあるし、ビザの手続きもややこしい。
そんなこんなで夜のバイトがやってくる。
そんな日々のルーティンができつつあった。
続く
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2017年08月23日

真澄携帯小説2954話

カラオケ屋さんのバイトはシフト制だった。
遅番は21時から朝の5時までだった。
バイトに週に5日ぐらい入っていた。
時給が平均すると1000円、一日9000円でだいたい20日入り月に18万円のバイト代になった。
そこからシェアハウスの四万円、携帯代金を払う。 ありがたいのは、バイトに入るとまかないがついていることだった。
バイト先からシェアハウスは近かったので5時15分にはリビングにいた。
そこで寝る前の朝飯を食べるのであった。
続く
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2017年08月22日

真澄携帯小説2953話

一週間もするとカラオケ屋さんのバイトも板についてきた。
だいたいのことをこなせるようになってきた。
たまにレジのレシートのロールがきれるなどイレギュラーなことがおきて先輩にたよるぐらいだった。
お客さんは金曜と土曜の夜に集中していた。
金曜と土曜の夜だけはバイトがフルメンバーで入った。
カラオケ屋さんは、夜中が忙しい、考えてみたら当たり前だ、結果、夜中に働いて朝に寝る逆転生活になっていた。
続く
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2017年08月21日

真澄携帯小説2952話

具体的な夢を持ちたい、それと同時にバイトをして生活していかなればならないという現実があった。
カラオケ屋さんで働く。 初日は1時間速く入り店長から仕事を教わった。
部屋に案内をして注文をとり、ドリンクをつくり持っていく。時間になれば延長がないかを確認して会計をする、そして部屋の掃除である。
ドリンクはマニュアルが書いてあり、カクテルは調合がしっかりと貼ってある。
フードは温めるか、フライヤーであげるだけである。
揚げたものにレタスとレモンを添えて出来上がりである。
1時間でそれをすべて教わった。
あとは働きながら覚えていってということだった。 続く
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2017年08月20日

真澄携帯小説2951話

シェアハウスの仲間と話していて感じたことはミュージシャンや政治家など具体的な夢を持っているということだった。
コウヘイは思う。
自分には夢がない。
ただ漠然と有名になりたいというのはある。
夢を考えた時にすでに無理なことが出てきているというのも実感した。
例えばプロ野球選手、コウヘイと同じ歳には、高校生としてドラフトに指名された人もいた。
何の経験もないのに、今からプロ野球選手になるのは無理である。
高校を卒業して今の自分に何の実力もないことはわかっていた。
せめて何かを目指す、実現可能な夢が欲しかった。 続く
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2017年08月19日

真澄携帯小説2950話

サトシ君や、誠君はミュージシャンや政治家を目指すという一面、バイトをしなければならないという一面も持っていた。
ある意味、ミュージシャンに費やす時間より、バイトに費やしてる時間のほうが長かった。
その点、スリーはバイトをしていなかった。
デイトレーダーだけで一日を過ごしていた。
それがスリーの目指した形かどうかわからない。
食べるためなのか、目指した形なのか。
スリーはリビングにほとんど出てこないので皆も聞くことができなかった。
続く
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2017年08月18日

真澄携帯小説2949話

こうへいが、サトシ君にこのシェアハウスの住人は以上のメンバーかと聞く。 「まだ会ってない人いるよ。ほとんど部屋にいて出てこない人もいるんだよ」
「出てこないって、あの狭い部屋からですか?何をされてるんですか?」
「ちらっと見えた瞬間があったんだよね。たぶんデートレーダーなんだ」
「でもデートレーダーって證券取引ができる昼の3時ぐらいまででしょ?」
「いやFXもやってそうなんだよ、だから24時間なんだよ」
どうやら部屋から部屋から出ないデートレーダーも住んでるそうだ。
みんなは部屋番号からその人を「スリー」
と読んでいた。
続く
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2017年08月17日

真澄携帯小説2948話

こうへいはシェアハウスの住人と顔を合わせ、とりあえずほっとした。
考えてみれば東京に来てから人と話すことはほとんどなかった。
これからカラオケのバイトで人と沢山話すことになりそうだが、
「いらっしゃいませ」
「お部屋はあちらです」
「お時間15分前ですが延長されますか」
そういう店員としての会話になりそうである。
バイト以外で話せる仲間ができた。
ワンルームでなくシェアハウスを選んで本当に良かったと思った。
続く
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2017年08月16日

真澄携帯小説2947話

リビングにさらに一人現れた。
女性である。
自己紹介すると返してくれた。
「ゆうこっていいます。女優目指しています」
綺麗な女性だった。
クラスにいると断トツに人気がでるタイプである。 学年でも一番かもしれない。
「将来的には映画に出たいと思ってるのよ。あとはテレビのドラマ。ただ今は沢山女優がいるのでなかなかチャンスがないのよ。でもいつかチャンスは回ってくると思うの。そのために今は全力で舞台を頑張るの」 こんなに綺麗でもなかなかチャンスがつかめないんだ。東京という街のシビアさに驚くのであった。
続く
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2017年08月15日

真澄携帯小説2946話

こうへいが聞く。
「どっかの政党に入り秘書とかされてるんですか?」 誠君は説明してくれる。 「まだそういうのはしてないんだよ。今はまだ勉強の時期やねん。だから本や新聞を読んだりしたり、国会中継を見たりしてるんだよ。いずれ秘書とかになりたいんだけどね。今はバイトしながら勉強だね」
サトシ君もミュージシャンをしながらバイト、誠君も政治家を目指しながらバイト、そして自分は有名になることを目指しバイト、はたからみるとフリーターの集まりである。
ただ自分達には夢がある、そんな仲間に囲まれたシェアハウス、こうへいは東京という得体の知れない街で少し安心できた。
続く
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2017年08月14日

真澄携帯小説2945話

誠君は力説する。
「僕は鍵をかけない世の中にしたいんだ。みんな絶対にちゃんとしていれば鍵がいらなくなるんだよ。自転車の鍵もロッカーの鍵も家の鍵も。ロッカーもいらないかもしれない、そのまま置いておけばいい。パスワードも必要ない、絶対に人のものを見ないんだから。コンサートのもぎりも必要ない、チケットを持ってない人は入らないんだから。スーパーのレジも自分ですればいい。すごくスムーズな世の中になると思うんだ」
こうへいは誠君の話をただただ聞く。
続く
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2017年08月13日

真澄携帯小説2944話

誠君の話を聞く。
誠君は政治家を目指しているそうだ。
政治家って今まで、親が政治家で地盤を受け継ぐ、官僚から経験をいかし政治家になる、タレントやアスリートから抜群の知名度で政治家になる、というパターンしかないと思っていた。
まったくコネなし、官僚経験なし、知名度なしで政治家になろうとしている。 それに驚いた。
誠君は自分が政治家になったらとろうとする政策を一生懸命語ってくれた。 続く
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2017年08月12日

真澄携帯小説2943話

サトシ君の曲を聴かせてもらい感想を話していると、リビングに男性が入ってきた。
ルームメートの人だろう。
サトシ君は「おかえり」という。
こうへいは挨拶をする。 男性は挨拶を返してくれ、丁寧に自己紹介してくれた。
「私は、誠と申します。明るい住みやすい世の中になるように目指してます」
そっから誠君の話は続いた。
どうやら誠君は政治家を目指しているようだった。 いろんな人が集まっているシェアハウスなんだと実感するのだった。
続く
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