彼女は言った。 「わたしはあなたと一緒にいたい。だから私のことを聞かないで」 僕は言った。 「どうして聞いてはいけないの?理由だけでも教えて。好きだったら知りたいやん。名前も知らないっておかしいやん。」 彼女は言った。 「何も聞かないで。私はあなたといたいの」 僕はどうしていいかわからなくなった。 知ることができないということがこんなにつらいとは思わなかった。 僕は彼女に言った。 「知らなかったら次会えないかもしれないやん。名前も年齢も住んでる場所も携帯も、もう会えないかもしれないやん」 彼女は涙を浮かべながら「知らなければ会えないかもしれない、でも会えるかもしれない。知ったらもう絶対にあえない。」 僕は彼女のことをそれ以上聞かなかった。 僕は彼女にキスをした。 朝だ。僕は目をこすりながら時計を見た。11時。よく寝た。
彼女はいない。トイレにも、ベランダにも。 僕は泣いた。 思いっきり泣いた。 彼女のことを何も知らない。 でもまた会えるかもしれない。 僕は城之崎温泉をあとにした。 続く
posted by サバンナ八木 at 12:53|
日記
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