2017年07月15日

真澄携帯小説2915話

冷凍パック詰めの仕事は長く続かなかった。
次にやったバイトはパチンコ屋さんである。
近所のパチンコ屋さんに行って働きたいというと、履歴書を持ってきてと言われた。
一応書いて持ってきていますと出すと軽く目を通しオッケーとなった。
いつから働けるのと言われたのでいつでも大丈夫ですというと、じゃあ今から働ける?と言われ、オッケーですとすぐに働くことになった。
制服があり、下は自前なのだが、ちょうど黒っぽいズボンをはいていたので制服ともうまくあった。
面接から30分後には店員としてホールに立っていた。
続く
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真澄携帯小説2916話

パチンコ屋さんのバイトをすることになった。
業務はホールにいて、フィバーした台の玉を運ぶことだった。そしてフィバーした時に館内にマイクで放送するというのも業務である。
「フィバーキングコーナー、121番台、いっぴゃくにじゅういちばんだい、フィバースタート、おめでとうございま」
このように放送する。ポイントはいくつかある。数字は二回いう、二回目はイッピャクとかフタヒャクとか言い方を替えて放送する。
アリガトウゴザイマ、あえてここはスは言わないのだ。そこが放送の慣れ感を出すポイントなのである。ただスを最初は言ってしまうのである。
続く
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2017年07月14日

真澄携帯小説2914話

冷凍パックにお肉を詰めていくバイト、その作業する作業場が冷蔵庫のように寒い。
ダウンなど着て防寒すればいいかと思いきや、作業着が決まっている。
衛生面を考え、白い作業着をきなければならない。 普通の場所で作業する人も同じ作業着である。
特別に防寒用にしているわけではない、その作業着を着て作業をする。
寒くて仕方なかったが、隣の人を見ると平然とした顔で作業している。
今まで自分は根性や忍耐力がある方だと思っていたがまだまだなことに気づいた。
続く
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2017年07月13日

真澄携帯小説2913話

とにかく有名になりたい、東京に行きさえすればチャンスがあるんじゃないか、そう考え、東京行きを決めるのであった。
東京行きを決めてからはバイトの日々である。
引っ越し代金、部屋をかりるための敷金、礼金、洗濯機や冷蔵庫など買わないといけない。
なるべく高い自給で働きたかった。
そこで見つけたのが、冷凍パックにお肉をつめるバイトである。
作業を巨大な冷蔵庫の中で行うのであった。
続く
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2017年07月12日

真澄携帯小説2912話

そんな僕は、徳島から東京に状況することにする。 まわりの友達は就職するのと、専門学校や大学に就職するのに別れた。
今までクラスでみんな高校生だったのが、数ヶ月後には大学生になっている者と、社会人になっている者にわかれる。
僕は正直、早々と進路を決めている友達を見て、その決断力と、本当にそれでいいのかという疑問を持ち合わせていた。
大学に行くのはいいが何のために大学に行くのか、その価値を見いだせなかった。大学に行こうとしている友達にそれを言うと、それは大学にいって見つければいいと言われた。
道を聞くときに、交番に行けばいいがその交番が見つからない。交番を見つけてから行き先を見つけることになる、それなら直接見つければいい、そんな感覚を覚えてしまうのだ。
続く
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2017年07月11日

真澄携帯小説2911話

芸能界に入りたい、そうは思ったもの、自分が何をやりたいかというのが明確ではなかった。
考えてみれば得意なことが特になかった。
学校の成績は悪くもないが取り立ててよくもない。 クラブもやっていたが、いけて三回戦という感じであった。
クラブは陸上部だったが専門は400メートル、運動会の時に選手リレーに選ばれるがサッカー部の速いのに負けてしまうのであった。
ギターを買ってみたけれど、コードは3つしかおさえれない、Fコードをおさえられず挫折してしまいそのギターは捨てることもできず、部屋でしっかりスペースをとるのであった。
続く
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2017年07月10日

真澄携帯小説2910話

安川は並んでいる一冊を手に取ってみた。
背表紙には「元弥さちこ リバーハウス」と書いてあった。
最初から読んでみる。
「川が近くにないのにリバーハウス、何故そんな名前がついたかわからないマンションに僕は住むことになる。
僕は徳島の片田舎から東京に出てきたのだ。
徳島の片田舎、東京からみるとだいぶ田舎になるのだろう。
東京に出てきた理由は、芸能界に入りたかったのだ。
プロ野球選手、芸人、アイドル、政治家、カリスマモデル、有名塾講師、なんでもいい芸能界に入りたかったのだ。
東京に出てきて気づいたのは芸能界という、そういう界、いや会は存在しないのだ、テレビの中にあるみんなが集まっている芸能界というものは存在しないのだ。
ただどうして芸能界に入りたいのだ。
続く
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2017年07月09日

真澄携帯小説2909話

さちこさんはそんな安川の視線なんかおかまいなしに
「そこに並んでるの私が書いたの、良かったら読んでみて」
書斎に並んでいる本に目をやると背表紙に、元弥さちこという名前が記されていた。
さちこさんは、本気の作家なんだ、ひょっとするとこの大きな家を建てたのも印税というやつか、もっというと、こんなキャンピングカーでお酒と料理を作りにくる自分を普通の人が呼ぶわけがない、なるほどそうだったのかと、知らない道を歩いていて知っている道に出てきた時のような気分になった。
続く
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2017年07月08日

真澄携帯小説2908

「いろんな本があるんですね」
安川は本が並んだ本棚を見る。
本を書くときに参考にされている本なのかもしれない。
眺めていくと
「そっちはみないでね」
どうやらそこは、さちこさんのプライベートな空間なのだろう。
そう言われるとみたくなるのである。
見たくて見たくて仕方ない。
振り向くついでに視点をわざとあわさないようにしながら、でも視界にいれるように見るのであった。
続く
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2017年07月07日

真澄携帯小説2907

奥の部屋に通される。
その部屋には書斎のようであった。
机を見ると何枚か書かれた原稿用紙があった。
安川は思わず聞いてしまった。
「何か書かれているんですか?」
「そうね。書いてるわね」 「何を書いているんですか?」
「うーん、いろいろ書いているわよ。小説も書くし、エッセイもかくし、たまにビジネス書みたいな物も書くかな。持ち家が得か、賃貸が得かみたいな、そんな本も書くかな」
さちこさんはこの書斎でいろいろ書かれているらしい。
続く
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